2015年8月3日月曜日

7月の井筒俊彦読書会開催報告

7月の井筒俊彦読書会は、東洋哲学 覚書 意識の形而上学―『大乗起信論』の哲学』の中の「第三部 実存意識機能の内的メカニズム」を読みました。



以下、7月の読書会用に主催者が作成したメモです。
(自分用メモなので、誤字等ありますし文章になっていないところもあります。)
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ⅩⅢ
形而上学的意識構造論を離れて、個的主体性・個的実存意識の力動的メカニズムに移る。
アラヤ識が前面に躍り出てくる。
覚…個的実存意識がMからAに進んで自性清浄心が体験され(離念)そのままひるがえってBの方向に向かい、AB両方を綜観する境地
不覚…ひたすらMからBの道を行き現象的現実の中に跼蹐して生きること

ⅩⅣ
不覚を二層に分ける
根本不覚…真如の真相を全一的意識野において覚照する能力がないこと
枝末不覚…妄念の所産である外的世界を真実在の世界と誤認
不覚の形成プロセスは九の段階に分けて記述

ⅩⅤ
始覚…本覚からの促しによって不覚の自覚が生じ覚の状態に戻ろうとする修行の全プロセス
本覚…始覚的修行の終局目標として見られた覚。始覚に対する関係概念。

ⅩⅥ
覚と不覚とのあいだを揺れ動く実存意識のプロセスのの内的メカニズムに、薫習
逆薫習もある

ⅩⅦ

不覚から覚、覚から不覚、どこまでもめぐり、自性清浄心が現成しおわったとき、ブッダ